飼料作物における硝酸集積に関する研究 : 第1報 飼料カブにおける硝酸塩の集積状況について

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Nitrate Accumilation in Forage Crops : 1. Content of nitrate-N in forage turnip
  • 飼料作物における硝酸集積に関する研究-1-飼料カブにおける硝酸塩の集積状況について
  • シリョウ サクモツ ニ オケル ショウサン シュウセキ ニカンスルケンキュウ

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説明

飼料カブにおける硝酸塩の集積状況について調査したところ,以下に示す知見を得た。1.飼料カブにおける硝酸含量は,地上部,地下部とも生育初期に著しく高かったが,生育が進むにつれて減少し,地上部の生長が緩慢となる時期以後はほぼ一定の低い水準に保たれていた。2.硝酸含量は生育初期において地下部に比べて地上部の方がやや高かったが,生育後期においては明らかに地下部の方が高かった。3.全窒素含量に対する硝酸態窒素含量の比率は,地上部,地下部とも生育初期において著しく高く,その後,地上部では令の進行につれて低下するのに対し,地下部では一度低下した上記の比率が収穫期に再び上昇していた。4.植物体の各部位における硝酸含量を調べたところ,葉柄は葉身よりも高く,肥大根はそれ以外の根部よりも低いことおよび葉中の硝酸含量は葉位によってほとんど変動しなかった。5.堆肥の施与による硝酸含量の増加は地上部,地下部とも全く認められなかった。6.本試験で得た飼料カブの硝酸含量にもとづいて,乳牛による硝酸の摂取量を推定したところ,初期生育段階にあるカブを給与した場合,その摂取量が中毒限界量にきわめて近接することを認めた。

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