セタリア(Setaria sphacelata (Schumach.) Stapf et C. E. Hubb.)とギニアグラス(Panicum maximum Jacq.)における株の出穂特性と乾物生産速度との関係

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タイトル別名
  • The Relationships between Heading Characteristics and Dry Matter Production in Some Tropical Grasses
  • セタリア Setaria sphacelata Schumach.Stapf

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抄録

暖地型イネ科牧草の出穂特性と乾物生産性との関連を明らかにする目的で,セタリアの品種カズングラ(SK)とナロック(SN)及びギニアグラスの品種ナツカゼ(GN)とグリーンパニック(GG)を圃場栽培して,出穂状況と乾物生産速度及びそれに関連するいくつかの植物体要因の変化を調査した。1.夏期における全茎数に対する出穂茎数の比率(出穂茎率)はSK,GG及びGNに比べてSNは著しく低かった。2.葉面積指数(LAI)は4品種とも株の生育に伴い増加する傾向であったが,SKでは出穂の進みに伴い,また,GGでは出穂開始とほぼ同時に,それぞれ,LAIの増加が一時的に強く抑制された。SN及びGNにおいてはこの抑制は生じなかった。3.SKとSNの個体群光合成速度(Pa)及びGGとGNの地上部乾物重増加速度(CGRt)の変化はLAIの変化にほぼ追随したが,SKとGGではLAIの増加が抑制される時期にも,それぞれ,Pa及びCGRtが一時的に増大し,その増大は母茎の伸長節間節位からの分げつの生長によるものと推察された。

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