北海道根釧地方における出穂期の異なるチモシー(Phleum pratense L.)3品種の生育経過と窒素施肥反応

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タイトル別名
  • Comparison of Growth and Responses to Nitrogen Fertilization among Three Timothy (Phleum prasense L.) Varieties with Different Heading Stages in Konsen District of Hokkaido
  • ホッカイドウ コンセン チホウ ニ オケル シュッスイキ ノ コトナル チモシ

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説明

北海道根釧地方における出穂期の異なるチモシー3品種の生育と窒素(N)施肥反応の違いを明らかにするため,各品種の生育経過およびN施肥量が乾物収量やN含有率に及ぼす影響を検討した。1.チモシー3品種の生育を比較すると,極早生種「クンプウ(K)」と早生種「ノサップ(No)」は類似し,この両品種と晩生種「ホクシュウ(H)」とは異なっていた。すなわち,Hは1番草収穫時での全茎数が多く,ほふく型で草丈も長かった。2.1番草収量はHが最も高かった。これは,生育適温下でのHの生育期間が長かったためと推察された。その結果,年間収量もHが多収を示した。3.Hの有穂茎率は他品種に比べて著しく低く,この分げつ構成の差が可消化養分総量(TDN)の含有率に少なからず影響を及ぼしていたことが示唆された。4.乾物収量は,3品種ともN施肥量の増加に伴って,増大した。牧草体N含有率が同一のときの収量は,HがK,Noより高かった。このこともHが多収を示した一因と思われた。5.以上のように,根釧地方においてチモシー晩生品種Hは極早生品種Kおよび早生品種Noより多収を示したが,この要因として,Hは適温下での生育期間が長いことや同一N含有率のときの収量が高いことが考えられた。

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