ほめの対象に働く価値観の日韓中比較―大学生へのアンケート調査の結果に対する因子分析を通して―

書誌事項

タイトル別名
  • A Comparison of Values Underlying Compliments between Japan, Korea and China: An Analysis of Questionnaire Responses by University Students
  • ホメ ノ タイショウ ニ ハタラク カチカン ノ ニッカン チュウ ヒカク : ダイガクセイ エ ノ アンケート チョウサ ノ ケッカ ニ タイスル インシ ブンセキ オ トオシテ

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抄録

<p>本研究では,良好な対人関係の構築と維持に貢献する研究の一環として,対人関係に直接的に影響する行動と言えるほめを取り上げる.日本,韓国,中国でどのような事柄がほめられやすいかについての原因を特定し,その類似点と相違点を解明する.そのために,親友へのほめ20項目からなる質問紙を作成し,3か国の大学生から得た計493名分の回答をデータとして,因子分析を行った.探索的因子分析で抽出された3因子を,それぞれ「本人特有性因子」,「対人関係性因子」,「所有物属性因子」と命名した.そして,検証的因子分析の結果,許容可能な適合度が得られたことから,3か国のほめの因子を3因子構造とした.各因子に属する項目の加算得点を下位尺度得点として一元配置分散分析と多重比較を行ったところ,「本人特有性因子」で3か国に有意差はなく,「対人関係性因子」は,韓国と中国が日本に比べて有意に強く,また,「所有物属性因子」は,中国が日本と韓国に比べて有意に強く持っていることが明らかになった.一連の結果について,従来のほめや価値観の研究結果を踏まえて考察した.</p>

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