深沢七郎と「政治」

書誌事項

タイトル別名
  • Fukasawa Shichiro and "Politics"
  • フカザワ シチロウ ト セイジ

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説明

「楢山節考」にはじまり、戦後文学の近代主義的性格の虚を衝く作品を発表しつづけて、特異な位相を持つ深沢七郎の現実の政治的姿勢を検証してみた。彼は共産党→全学連→赤軍派→連合赤軍→日本赤軍と支持をつづけたが、それは理論的にも党派的にも矛盾する心情的なラディカリズムで、結局彼の求めたのは、彼の深部にある一種の「千年王国」とでも言うべきものであった。そこに深沢的反逆の特質があった、と私は考える。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 43 (9), 45-54, 1994

    日本文学協会

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