『撰集杪』の作品と語り手西行の位相

書誌事項

タイトル別名
  • The Aspects of the Works in the Senjusho Collection and the Narrator, Saigyo
  • 「撰集抄」の作品と語り手西行の位相
  • センジュウショウ ノ サクヒン ト カタリテ サイギョウ ノ イソウ

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抄録

『撰集抄』の序にある「過忙しかた四十余年」が天台五時教判に拠るとする解釈をてこに、まず大鏡の語りや源氏物語蛍巻の物語論、中世源語古注釈の享受認識を手懸かりとして、法華経に対する<方便の諸教>に比定される撰集抄の<物語>としての位相を狂言綺語観とからめて考察し、それに連動する語り手の<愚者>の位相を語りの機能面より検討を加えながら、併せて西行仮托にちなむ<往生者>の面影との二重性という観点から作品の機構をとらえ直した。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 37 (6), 72-91, 1988

    日本文学協会

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