十返舎一九における『膝栗毛』の位相

書誌事項

タイトル別名
  • The Dimension of Hizakurige in the Writings of Jippensha Ikku
  • ジッペンシャ イック ニ オケル ヒザクリゲ ノ イソウ

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説明

この膨大な著作の中で、十返舎一九が自らを語ることはきわめて稀である。そこには、戯作者以前の前半生によるある種の規制がはたらいていることは間違いない。本稿では、『膝栗毛』というテキストを<書く>ことによって、一九が府中・江戸・大坂という場所にからまる過去を克服し、アイデンティティを確立する過程をいくつかの徴証の中に探りつつ、彼にとって『膝栗毛』を<書く>行為とはなんであったかを論じる。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 41 (12), 14-23, 1992

    日本文学協会

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