神話における異次元と他者化 : 神謡から『古事記』へ(<特集>古代文学における<虚構>と<他者>)

書誌事項

タイトル別名
  • The Outer Sphere and Objectivity Found in Mythology : From "Shin-yo" to Kojiki(<Feature Articles>Fiction and Antagonists in Ancient Literature)
  • 神話における異次元と他者化--神謡から「古事記」へ
  • シンワ ニ オケル イジゲン ト タシャカ シンヨウ カラ コジキ エ

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抄録

神話は二つの規準から解釈することができる。第一に、神話は異次元の現実、すなわち生成の原初へ遡行する運動をもつ。第二に、それは、「来訪神」などの形で「他者」をつくりだし、この異次元との弁証法的回路を形成する。この二つの機能は、神謡にも、また『古事記』の「天地初発」にもみられる。しかし『古事記』は神謡よりも深いレベルへの直観を含んでいた。そこには全ての「他者化」を超える可能性も潜在していた。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 37 (4), 1-9, 1988

    日本文学協会

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