「かさぶた式部考」論 : 秋元松代ノート

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タイトル別名
  • On Kasabutashikibu Ko(Reflection on Kasabutashikibu) : Notes on Akimoto Matsuyo
  • カサブタ シキブ コウ ロン アキモト マツヨ ノート

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抄録

「常陸坊海尊」と並ぶ秋元松代の代表的作品「かさぶた式部考」は、「かさ病み式部」という民間伝承と炭鉱爆発事故によるC・O中毒患者一家の悲劇とを融合させ、独自の演劇空間を作りあげたものである。患者の母伊佐が、現代という時代の患部=「かさ」をリアルに見据え、それを孤独に背負う覚悟をきめるまでの過程を、ドラマとして構成することにより、秋元は、病める現代を演劇的=文学的に激しく告発することに成功した。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 42 (4), 54-62, 1993

    日本文学協会

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