ナショナルをめぐる<声>と<文字>の相克 : 文化審答申と益田勝実の文学教育論(<特集>「文学教育の転回と希望」を受けて)

書誌事項

タイトル別名
  • Nationalism in Struggles between Spoken and Written Languages : The Report of the Council for Cultural Affairs and Katsumi Masuda's Theory of Teaching Literature(<Special Issue>Responses to "The Turn and Possibility of Literary Teaching")
  • ナショナルをめぐる〈声〉と〈文字〉の相克--文化審答申と益田勝実の文学教育論
  • ナショナル オ メグル コエ ト モジ ノ ソウコク ブンカシン トウシン ト マスダ カツミ ノ ブンガク キョウイクロン

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抄録

本論文は、文学教育論において、近代日本言語教育史において興ったナショナリズムの渦をめぐりさまざまな姿となって現れた<声>と<文字>の相克を今日どのように踏まえていくのかという問題関心に基づき、文化審議会答申「これからの時代に求められる国語力について」(二〇〇四年二月三日付け)と益田勝実の文学教育論との比較考察を試みるものである。前者には<文字>→<声>という一方通行的ベクトルを見ることができるのに対し、益田の文学観には、それまで文学史から排除されてきた<声>→<文字>というベクトルをとらえることができる。<声>と<文字>の相克の姿から文学教育の可能性をとらえようとした。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 56 (8), 29-41, 2007

    日本文学協会

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