一〇〇〇年紀の社会学者 : 藤原明衡著『新猿楽記』における猿楽芸能の位置(<特集>中世の芸能と文学)

書誌事項

タイトル別名
  • A Sociologist in the Year 1000 : Fujiwara-no-Akihira's Study of the "Sarugaku" Noh Farce in Shin-sarugaku-ki(<Special Issue>Medieval Entertainment and Literature)
  • 一〇〇〇年紀の社会学者--藤原明衡著『新猿楽記』における猿楽芸能の位置
  • 1000ネンキ ノ シャカイガクシャ フジワラ ノ アキヒラ チョ シンサルガクキ ニ オケル サルガク ゲイノウ ノ イチ

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抄録

『新猿楽記』は社会学の自己回帰的(reflexive)な方法意識を十世紀段階で先取りしたテキストであった。従来の研究では、冒頭に記された猿楽の「芸能」と右衛門尉一家に割り当てられた二十八種に及ぶ「職業」との関係付けが充分でなかった。社会学者ブルデューの身体知(habitus)に依拠しつつ、本稿では「芸能」と「職業」の双方を「演技」の共通項で結び付け、それを自己回帰的に意識化するテキストとして『新猿楽記』をとらえた。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 56 (7), 2-11, 2007

    日本文学協会

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