書誌事項
- タイトル別名
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- The Effect of Using an Oblique Line to Identify Height as a Strategy in Elementary School Geometry Class
- ショウガッコウ サンスウ ノ ズケイ ガクシュウ ニ オケル シャヘン オ モチイタ タカサ ノ ドウテイ ホウリャク ノ コウカ
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説明
三角形や平行四辺形の面積の学習では,高さの理解が重要であるが,高さの同定を誤る児童は少なくない。そこで,本稿では高さの同定を促進するために,斜辺を用いる方略を考案し,その効果を検証した。斜辺を用いる方略とは,「図形の斜辺を見つけ斜辺の一番上から底辺に垂直に線を引く」というものであり,この方略を用いることで,斜辺と高さを混同する誤りが抑制されることが予想された。また斜辺を用いる方略を導入する際に,斜辺をハシゴ,底辺を地面と対応させることで,方略の理解が促進されると予想された。小学6年生を対象にほぼ同様の授業を2度実施した(授業1,授業2)。その結果,授業1・2の両方で高さの作図課題の正答率が上昇し,授業2では一部の求積課題の正答率も上昇した。また,授業の感想に記述された内容から,斜辺を用いる方略を使って同定することや,斜辺をハシゴ,底辺を地面とみなすことが有効であることが示唆された。一方で,授業で用いた課題との類似度が低い求積課題では,依然として「底辺×斜辺」という誤りが見られたことから,方略の教示だけでは,抽象的な高さ概念を獲得するには不十分であることが示唆された。
収録刊行物
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- 教授学習心理学研究
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教授学習心理学研究 9 (1), 37-48, 2013
日本教授学習心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206103531392
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- NII論文ID
- 130006330090
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- NII書誌ID
- AA12040493
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- ISSN
- 24241725
- 18800718
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- NDL書誌ID
- 024799038
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可