チオシアン酸アンモニウム溶液中のPC鋼材の腐食挙動

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  • Corrosion Behavior of Prestressing Steel in a Solution of 20% Ammonium Thiocyanate
  • チオシアンサン アンモニウム ヨウエキ チュウ ノ PC コウザイ ノ フショク キョドウ

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抄録

プレストレストコンクリート構造物には高強度鋼であるPC鋼材が使用される.PC鋼材の水素脆化試験としてFIP Reportで規定され1),ISO 15630に採用された試験法が知られている.この試験は,50℃,20%チオシアン酸アンモニウム水溶液中で定荷重試験を行うものでFIP試験と称されている.1400 MPa級のPC鋼材のFIP試験溶液環境での腐食挙動を調査した.本試験環境では,浸漬初期から酸素消費と水素発生を伴うカソード反応が確認され,試験材からは硫化鉄主体の腐食生成物が検出された.反応に伴うガス量の変化から,本腐食反応では鉄溶出1 molに対して水素発生1 mol,あるいは酸素消費0.5 molを伴う反応が共存していた.水素発生を伴う反応は,SCNの分解反応を伴うカソード反応と推定された.

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