ブドウにおけるVA菌根の形態的特徴と時期による変動

書誌事項

タイトル別名
  • Morphological Characteristics and Seasonal Variation of VA-mycorrhiza in Grapevine
  • ブドウ ニ オケル VAキン ネ ノ ケイタイテキ トクチョウ ト ジキ ニ

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説明

ブドウ‘巨峰’の菌根について, 形態的特徴や菌の侵入及びその季節的変動を調べた. また, 罹病根との比較も行った.<br>菌根は新しく形成された根に観察され, 典型的なVA菌根であった. 嚢状体は径20~70μmで卵形及び球形のものが多かったが, なかには不規則な形のものも観察された. 分岐体は袋状の膜に包まれていた. 嚢状体は10月から12月の根に, 分岐体は7月から8月の根において多く形成された. VA菌根菌は自家蛍光を持っており,蛍光色素を用いないで蛍光顕微鏡で侵入が観察できた.菌の侵入量は10月以降に増加する傾向がみられた. まれに Rhizoctonia 様内生菌も観察された.<br>罹病根における病原菌の侵入に比しVA菌根菌の根への侵入は根の内部にまで多くの菌糸が侵入していたが, 細胞死や枯死などは起きておらず明らかに罹病根とは様相が異なっていた.

収録刊行物

  • 園芸学会雑誌

    園芸学会雑誌 55 (1), 22-26, 1986

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (3)*注記

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