林野の所有未構造は再編成せらるべきか

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タイトル別名
  • Whether the proprietary of forests and fields must be readjustment or not

抄録

終戦後,わが国の林野の所有構造は甚だしい変化を来たした。まず農地改革によつて林野の一部は耕地化し,所有権は利用権者に移転した。そのため従来まで放置のままにされていた空閑林野地区において,慣習により所有者に許可をうけることなく自由に掠奪耕作をしていた零細農家は,所有者から無許可耕作を拒否された。また林野内からの秒薪類の採取慣行も禁止せしめられた。従来まで山村の下層農家は林野産物の自由採取や,山畑農業によつて生計をたててきた。それによつてかたよつていた林野灰有から派生する悪均衡を補正していた。ところが叙上の所有者による林野利用の拒否と禁止とは,山村人口の大部分をしめる下層農家群をして路頭に迷わしめる結果を産んでいる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001206354895744
  • NII論文ID
    130007320103
  • DOI
    10.11519/jjfs1953.42.8_291
  • ISSN
    21858195
    0021485X
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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