スギ同齢林における樹冠の形態と量に関する研究 (I)

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the morphology and dimensions of tree crowns in even-aged stand of Sugi (I)
  • スギ同齢林における樹冠の形態と量に関する研究-1-樹冠形
  • スギ ドウレイリン ニ オケル ジュカン ノ ケイタイ ト リョウ ニカンスル
  • 樹冠形
  • Crown form

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抄録

林木の生長を考える場合,樹冠の大ぎさはきわめて大きな意味を持ち,生長量と密接に結びついている。樹冠表面積や体積の算定に関する基礎を固めるために,肩齢林のスギの樹冠形について調べた結果,つぎのことが明らかになった。(1) 全樹冠は二つの部分に分けられる。上部の陽樹冠は円錐体ないしは放物線体状をしており,下部の陰樹冠は円柱体状をしている。(2) 陽樹冠の相対樹冠曲線は,年齢の増加につれてその膨らみを増す。(3) 樹冠の横断面形は,樹冠のどの位置でも円に近い。このような結果からして,形のみならず光合成能率も大きく異なる陽樹冠と陰樹冠は,それぞれ区分して表面積や体積を計算する必要がある。陰樹冠のこれら携冠量は,円柱体のものとして計箪すればよい。しかし陽樹冠にあっては,簡単な幾何学的立体である円錐体や放物線体としてではなく,現実樹冠にできるだけ則するように与えた立体のものとして算定すべきである。このための樹冠の測定は,広目盛のシュピ-ゲル・レラスコープによって容易にできる。

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被引用文献 (7)*注記

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