食品に対する食用色素の染着性(第4報)

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タイトル別名
  • Studies on the Dyeing Capacity of Food-Color-Stuff to Food. Part IV
  • ショクヒン ニ タイスル ショクヨウ シキソ ノ センジャクセイ 4 コムギコ グルテン ニ タイスル センジャクセイ
  • Dyeing capacity to wheat gluten
  • 小麦粉グルテンに対する染着性

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抄録

小麦粉のグルテンとその構成蛋白であるグリアジンおよびグルテニンに対する食用色素の染着性を検討した結果,<BR>(1) ローズベンガルの吸着pH曲線は蛋白溶解溶媒の種類で多少異なるが,従来のゼラチンやアルブミンの場合と異なってどの蛋白でも色素の吸着量はそれらの等電点でほとんど低下せず,最高値はグルテンでpH 5,グリアジンでpH 5.5,グルテニンでpH 4.4となり,それ以上のpHで吸着は減少する。またどの蛋白でもpH 4.8と5.6(グリアジンを除く)では平衝吸着が行なわれる。<BR>(2) この吸着pH曲線の異状性は等電点よりアルカリ側における直接染料的な吸着が著しく大きいためと解される。<BR>(3) ポンソー3Rとタートラジンのグルテンに対する吸着pH曲線はローズベンガルのそれとかなり異なり,かつpH 4.8では平衡吸着を行なわない。<BR>(4) 溶液法と寒天柱法とで測定した各蛋白に対する各色素の染着能はほぼ同じ傾向で,色素は染着性の強いグループ(キサンテン系とトリフェニールメタン系)と弱いグループ(アゾ系,ニトロ系およびインジゴイド系)の2つに大別される。

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被引用文献 (1)*注記

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