ガマズミ果実搾汁残渣から分離した果肉皮粉末の血糖上昇抑制および抗酸化作用

  • 岩井 邦久
    青森県立保健大学健康科学部栄養学科 青森県立保健大学大学院健康科学研究科
  • 小野寺 昭夫
    株式会社小野寺醸造元
  • 岩井 佳代
    青森県立保健大学大学院健康科学研究科
  • 森永 八江
    青森県立保健大学健康科学部栄養学科
  • 松江 一
    青森県立保健大学健康科学部栄養学科 青森県立保健大学大学院健康科学研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Antihyperglycemic and Antioxidant Effects of Flesh and Peel from Pomace of Viburnum dilatatum on Normal and Diabetic Mice
  • ガマズミ カジツサクジュウ ザンサ カラ ブンリ シタ カニク ヒ フンマツ ノ ケットウ ジョウショウ ヨクセイ オヨビ コウサンカ サヨウ

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抄録

廃棄物削減と未利用資源の有効利用を目的に,ガマズミ果実の搾汁残渣から分離した果肉皮粉末(VPFPP)の生理機能を探索した.VPFPPを1%含有する飼料を4週間摂取しても生育および血液生化学に悪影響はなかった.正常マウスでは非絶食下血漿中グルコース濃度に大きな影響はなかったが,2型糖尿病モデルマウス(KK-Ay)では増加する血漿中グルコースおよびインスリン濃度がVPFPP摂取量依存的に緩和された.絶食下でスクロースを経口投与した時にもVPFPP食で飼育したKK-AyマウスではVPFPP摂取量依存的に血漿中グルコース濃度の上昇抑制が認められた.これらの作用には,VPFPPの豊富な食物繊維とポリフェノール類のα-グルコシダーゼ阻害作用が関与していることが推察された.また,KK-Ayマウスでは血漿中過酸化脂質濃度の増大がVPFPP摂取によって抑制された.以上の結果より,ガマズミ果肉皮は,酸化抑制作用と糖尿病予防効果を備えた新規な機能性素材になり得ることが示唆された.

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参考文献 (46)*注記

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