書誌事項
- タイトル別名
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- Forefront of medicine and medical care. Low T3 and low T4 syndrome.
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説明
飢餓状態や重症消耗性疾患患者などで,血清中3, 5, 3′-トリヨードサイロニン(T3)濃度が低下する状態を低T3症候群といい,さらに重症になって, T3のみならず,サイロキシン(T4)濃度も低下する状態を低T4症候群という.これらは,脱ヨード酵素活性の低下が主因と考えられているが,その他に, TBGの低下やT4とTBGの結合阻害物質の存在,下垂体や甲状腺の反応性の異常,サイトカインなど種々の関与が想定されており,その病態生理は必ずしも明らかでない.本症候群は,エネルギー消費を極力少なくするための生体防御的な適応反応とも考えられる.血清T3やT4の低下度は重症度を反映し,予後とも相関する.本症候群の臨床的意義は, T3やT4の低下によって生体の防御的反応を評価できることにある.組織内代謝状態は低下している可能性があるが,甲状腺ホルモンは投与せず,現疾患の治療のみを行うのがよい.
収録刊行物
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- 日本内科学会雑誌
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日本内科学会雑誌 85 (5), 772-776, 1996
一般社団法人 日本内科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001206440481408
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- NII論文ID
- 10005523912
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- NII書誌ID
- AN00195836
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- ISSN
- 18832083
- 00215384
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- PubMed
- 8926455
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可