霰の帯電機構の実験的研究

書誌事項

タイトル別名
  • Experimental Studies on the Mechanism of Electrification of Graupel Pellets

抄録

低温槽内で着氷棒(氷でおおわれた金属棒)に過冷却水滴や氷粒が衝突する時の着氷棒の電荷がいろいろの条件下で測定された.その結果,着氷棒帯電の最も重要な要因は,気温,氷粒と着氷棒の温度差及び着氷速度であることがわかった.この帯電機構については次のように考えられる。<br>1.着氷に適した条件下で着氷速度が大きい時には着氷の微細構造の剥離が重要である。<br>2.気温が比較的高くて,たとえば-10°Cより暖い時は着氷表面の液状被膜の剥離が影響する。<br>上述の機構を考慮すれば,雷雲の底部の局所的な正電荷や波状形の空中電場がよく説明される。

収録刊行物

  • 気象集誌. 第2輯

    気象集誌. 第2輯 41 (4), 197-210, 1963

    公益社団法人 日本気象学会

被引用文献 (12)*注記

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参考文献 (6)*注記

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