モデル物質を用いたポリカーボネートの熱分解生成物の定量的解析

  • 上野 智永
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 後藤 宏太
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 石川 朝之
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻
  • 武田 邦彦
    名古屋大学大学院工学研究科マテリアル理工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Quantitative Analysis of Thermal Degradation Products of Polycarbonate aided by Similar Model Compounds
  • モデル ブッシツ オ モチイタ ポリカーボネート ノ ネツ ブンカイ セイセイブツ ノ テイリョウテキ カイセキ

この論文をさがす

抄録

ジフェニルカーボネート (DPC) をモデル物質に用いてポリカーボネート (PC) の熱分解生成物の定量的解析を行った. 従来からPCの熱分解生成物の解析と分解経路については研究が行われているが, 一酸化炭素 (CO), 二酸化炭素 (CD) などの低沸点熱分解生成物については定量精度の問題などで明確ではなかった. しかし, COの生成は熱分解時の有毒ガス発生, CDの生成については燃焼性制御の場合の炭化層形成を考慮するのに重要な因子である. そこで本報では熱分解生成物の定量精度の向上と検定を目的として, DPCをモデル物質に用いて未分離ピークをマススペクトルで分離定量する方法と熱分解生成物の元素および構造比制約を考案し, それをPCの熱分解とその分解生成物の定量的解析に適用した. その結果, メタン, 水, CO, それにCDの定量精度が向上し, 元素および構造比制約で検定すると熱分解生成物の定量精度が高いことが明らかになった.

収録刊行物

  • 高分子論文集

    高分子論文集 63 (12), 791-798, 2006

    公益社団法人 高分子学会

被引用文献 (10)*注記

もっと見る

参考文献 (24)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ