PINK1/Parkin依存性マイトファジーにおけるParkin活性化の分子機構

  • 松田 憲之
    東京都医学総合研究所,ユビキチンプロジェクト

書誌事項

タイトル別名
  • Molecular Mechanism of Parkin Activation in PINK1/Parkin-Dependent Mitophagy
  • PINK1/Parkin イソンセイ マイトファジー ニ オケル Parkin カッセイカ ノ ブンシ キコウ

この論文をさがす

説明

PARK2遺伝子およびPARK6遺伝子は,若年で発症する遺伝性潜性(劣性)パーキンソン病の原因遺伝子であり,PARK2はユビキチン連結酵素(ユビキチンリガーゼ:E3)Parkinを,PARK6はプロテインキナーゼPINK1をコードしている.少なくとも培養細胞ではParkinはPINK1と協調して脱分極したミトコンドリア(つまり機能障害のあるミトコンドリア)をユビキチン化して,ミトコンドリアに対するオートファジー(マイトファジー)を誘導することが示されている.一方で,通常時にParkinが正常ミトコンドリアをマイトファジーで分解することがないように,その機能には何重にもロック(抑制)がかかっており,Parkinが脱抑制する仕組みを理解することは重要である.ごく最近,Parkinが活性化される仕組みが分子レベルで解明された.いまだ日本語の総説等では詳しく紹介されたことのないParkinの活性化メカニズムを,本稿では詳しく解説したい.

収録刊行物

  • 生化学

    生化学 91 (5), 626-633, 2019-10-25

    公益社団法人日本生化学会

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ