品種の異なる牛肉の食味特性

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タイトル別名
  • Sensory characteristics of beef from variety breed

抄録

【目的】品種の異なる牛肉の食味特性を明らかにすることを目的とした。【方法】黒毛和種68頭、褐毛和種6頭、交雑種61頭、日本短角種11頭、ホルスタイン種19頭、海外種45頭の計210頭の胸最長筋部を用いた。試料は1㎝厚さにスライスし、200℃に熱したホットプレートで中心温度60℃になるまで加熱した(170±30 sec.)。6~11名の訓練パネルにより、8段階尺度の分析型官能評価を行った。上位試料に関しては、破断測定および理化学成分測定も併せて行った。【結果】官能評価では、黒毛和種は食感、風味項目全ての評価が最も高値となり、褐毛和種は黒毛とほぼ同等であったが、多汁性の項目で低値であった。交雑種は黒毛に比較し、うま味や風味の強さが高値であった。これは粗脂肪含量が適量であったことが関係していると考えられた。次いでホルスタイン種、日本短角種の順で、上位3種に比べ、多くの項目で低値であったが、海外種よりは高値であった。破断測定では、官能評価の食感と相関がみられた。更に、主成分分析では、総合評価の近くに香り、風味項目が位置し、特に香りが総合評価に寄与していることが示唆された。【結論】食味特性は黒毛、褐毛が最も優れ、交雑種が準じ、次にホルスタイン、日本短角、海外種の順であり、国産種が海外種に比べ、食味が良いことが示された。今回の牛肉の食味特性には、特に香りの重要性が示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288046995072
  • NII論文ID
    130007420495
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_174
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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