Ethyl methanesulfonate によって誘導されたショウロの好塩性菌株の分離

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  • Isolation of halophilic strains induced by ethyl methanesulfonate in <i>Rhizopogon roseolus</i>
  • Isolation of halophilic strains induced by ethyl methanesulfonate in Rhizopogon roseolus

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ショウロは世界に広く分布する外生菌根菌である.近年,本きのこ種において交雑技術を用いることで耐塩性ショウロ菌株を育成できることが報告されている.しかしながら,変異誘発剤を用いて耐塩性系統を分離した変異実験は実施されていないのが現状である.本研究では,変異誘発剤として広く用いられているethyl methanesulfonate (EMS) を用いて変異誘発を試みた.EMS を処理したショウロの担子胞子懸濁液から分離した88 菌株の単胞子分離系統の中から,300 mM のNaCl 含有寒天培地において旺盛に成長する5菌株の好塩性の系統を分離した.好塩性を示す単胞子分離系統間で交配して育成した3 つの交雑菌株系統もまた300mM のNaCl 含有寒天培地において旺盛に成長した.さらに,6 ヶ月継代培養した後には,2 菌株の交雑菌株において好塩性の特性が保持されていた.これらの結果から,安定した好塩性を示した2 つの交雑菌株はNaCl を含有した環境条件下において適応した特性を有すると考えられた.

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