広汎性発達障害児に対する機能的アセスメントに基づいた唾吐きの低減を目指した支援 ―生活の向上に着目して―

書誌事項

タイトル別名
  • Providing Support for a Youth With Pervasive Developmental Disorders Whose Spitting Had Decreased After an Intervention Based on a Functional Assessment
  • コウハンセイ ハッタツ ショウガイジ ニ タイスル キノウテキ アセスメント ニ モトズイタ ツバ ハキ ノ テイゲン オ メザシタ シエン : セイカツ ノ コウジョウ ニ チャクモク シテ

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抄録

授業中などに唾吐きを示す、広汎性発達障害と診断された小学校特別支援学級2年に在籍する男児に対して、唾吐きの低減を目指して機能的アセスメントに基づいた支援を行った。その結果から、支援方法の妥当性について検討することを目的とした。また、唾吐きの低減に伴い、学校や家庭の日常場面において対象児のコミュニケーション行動や対人関係に、代替行動の般化や新たな行動の表出などの変化がみられるか否かについても併せて検討した。対象児の唾吐きの機能は注目要求と推定され、約6か月間にわたる包括的な支援の結果、対象児の唾吐きは激減した。唾吐きの低減に伴って、特別支援学級の内外や家庭において、対象児のコミュニケーション行動や対人関係にも一定の改善がみられた。これらの結果から、本研究において用いられた機能的アセスメントに基づいた支援方法が妥当であったことが示された。また、行動問題の低減や適応行動の増加が、対象児やその家族の生活の向上に寄与する可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 55 (1), 25-35, 2017

    一般社団法人 日本特殊教育学会

参考文献 (7)*注記

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