両側気管支にコンクリート片が嵌頓した気管支内異物の1例

DOI
  • 久野 はるか
    日本赤十字社京都第二赤十字病院呼吸器内科
  • 廣瀬 和紀
    日本赤十字社京都第二赤十字病院呼吸器内科
  • 古谷 渉
    日本赤十字社京都第二赤十字病院呼吸器内科
  • 山本 千恵
    日本赤十字社京都第二赤十字病院呼吸器内科
  • 長谷川 功
    日本赤十字社京都第二赤十字病院呼吸器内科
  • 久保田 豊
    日本赤十字社京都第二赤十字病院呼吸器内科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Concrete Fragments Constituting Intrabronchial Foreign Bodies in Bilateral Bronchi

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抄録

<p>背景.気管支異物の症例は多く報告があるものの,両側気管支にコンクリート片が嵌頓した症例は極めて珍しい.症例.55歳の男性.建築物解体作業中,一過性に意識障害を起こし,回復後に呼吸困難を自覚した.胸部CTにて右中間幹および左主気管支にそれぞれ異物を認めた.呼吸不全の進行に備え体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation:ECMO)を準備した上で処置を行った.軟性気管支鏡で両側気管支内にコンクリート片を確認し,鰐口鉗子やバスケット鉗子で除去を試みたが除去できず,三脚型把持鉗子を使用することで両側気管支内に嵌頓していたコンクリート片を除去することができた.結論.両側気管支内に異物を認めた症例は数例しか報告がなく,検索した限り成人例では前例がない.摘出方法の検討や呼吸不全への対策を行うことで,両側気管支異物を軟性気管支鏡で摘出が可能であった.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 41 (3), 257-261, 2019-05-25

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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