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- 半田 宏
- 東京医科大学ナノ粒子先端医学応用講座
書誌事項
- タイトル別名
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- Challenging a mystery of life using physiologically active chemicals
- ケミカル ニ ヨル セイメイ ノ ナゾ エ ノ チョウセン
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抄録
我々はアフィニティビーズ技術を開発し,DNA結合性転写因子の研究から派生して,転写伸長ブレーキ因子DSIFとNELFによるPol IIの転写伸長停止と,キナーゼP-TEFbによる伸長停止の解除・再開機構および試薬DRBによる転写伸長阻害機構を明らかにした.今日,伸長停止・再開反応はPol IIの転写律速段階であると認められている.次に,サリドマイド催奇形性のターゲットとしてセレブロン(CRBN)をビーズ技術で発見し,CRBNがサリドマイドやその誘導体の抗がん作用のターゲットでもあることと,その作用機構を明らかにした.さらに,機構解明が基盤となり,サリドマイドやその誘導体から,二つのタイプの新規薬剤,CRBN modulatorsおよびCRBN-based PROTACs/degradersが開発され,転写伸長をターゲットとした創薬が開発されている.以上は,「優れた基礎研究は必ず応用研究に展開し,優れた応用研究は新たな基礎研究を生み出す」を実践してきた成果である.
収録刊行物
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- 生化学
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生化学 91 (3), 355-368, 2019-06-25
公益社団法人日本生化学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288147689856
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- NII論文ID
- 40021956176
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- NII書誌ID
- AN00126072
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- NDL書誌ID
- 029815349
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- ISSN
- 00371017
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可