潰瘍性大腸炎と抗リン脂質抗体症候群を併発し,脳静脈洞血栓症を発症した1 例

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タイトル別名
  • Cerebral venous sinus ihrombosis with ulcerative colitis and antiphospholipid antibody syndrome: a case report

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抄録

<p>要旨:潰瘍性大腸炎と抗リン脂質抗体症候群を基礎疾患に有する41 歳男性.繰り返す深部静脈血栓症の既往があり,直接経口抗凝固薬を内服中であったが,下血により中止としていた.中止直後に肺塞栓症が疑われたため,入院にてヘパリン静脈投与を開始.入院6 日目に突然の頭痛,左片麻痺が出現.頭部MRI で右頭頂葉脳梗塞,さらに上矢状静脈洞および横静脈洞に血栓が認められ,脳静脈洞血栓症と診断.翌日に両側大脳半球に広範な脳内出血と脳ヘルニアの所見を認め,緊急に両側開頭減圧術を施行したが奏功せず,第9 病日に死亡退院.潰瘍性大腸炎,抗リン脂質抗体症候群はともに血栓症のリスクとなりうるが,両疾患を有した血栓症の報告は少なく,文献的考察を加えて報告する.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 41 (4), 287-292, 2019

    一般社団法人 日本脳卒中学会

参考文献 (10)*注記

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