環状明視野(ABF)STEM法の理論と応用

  • 柴田 直哉
    東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 科学技術振興機構 さきがけ研究員
  • フィンドレイ スコット
    東京大学大学院工学系研究科総合研究機構
  • 幾原 雄一
    東京大学大学院工学系研究科総合研究機構 ファインセラミックスセンター ナノ構造研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Theory and Application of Atomic-Resolution Annular Bright-Field (ABF) STEM
  • カンジョウメイシヤ ABF STEMホウ ノ リロン ト オウヨウ

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抄録

<p>収差補正STEM法は,原子レベルの材料解析において極めて有力な手法である.STEM法では主に高角度散乱された電子を選択的に検出するHAADF法が用いられてきたが,HAADF法は像コントラストが原子番号に強く依存するため,軽元素と重元素の同時観察には不向きであった.最近,低角度散乱された電子を環状検出器で検出する環状明視野(ABF)法により,結晶中の軽元素を極めて明瞭に観察できることが示され,材料解析への応用が期待されている.本稿では,ABF STEM法の特徴と像形成理論を概説するとともに,最近のアプリケーション例についても紹介する.</p>

収録刊行物

  • 顕微鏡

    顕微鏡 46 (1), 55-60, 2011-03-30

    公益社団法人 日本顕微鏡学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (22)*注記

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