HTLV-1 関連脊髄症における疾患進行の予測因子

DOI
  • 古園 麻衣
    鹿児島大学病院脳神経センター脳神経内科
  • 松元 陸
    鹿児島大学病院脳神経センター脳神経内科
  • 眞弓 芳子
    鹿児島大学病院脳神経センター脳神経内科
  • 田代 雄一
    鹿児島大学病院脳神経センター脳神経内科
  • 荒田 仁
    鹿児島大学病院脳神経センター脳神経内科
  • 山野 嘉久
    聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター病因・病態解析部門
  • 田中 正和
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター鹿児島キャンパス神経免疫学分野
  • 久保田 龍二
    ヒトレトロウイルス学共同研究センター鹿児島キャンパス神経免疫学分野
  • 松浦 英治
    鹿児島大学病院脳神経センター脳神経内科
  • 髙嶋 博
    鹿児島大学病院脳神経センター脳神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • The initial symptom as a clinical parameter for rapid progression of HAM/TSP

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説明

<p>【要旨】HAM 患者データベース『HAM ねっと』に登録されている 527 例において、疾患進行速度の予測因子としての初発症状の意義を検討した。初発症状は歩行障害、下肢感覚障害、排尿障害の三分類とした。初発症状の出現から車椅子使用レベルである納の運動障害重症度分類(OMDS)で Grade 6 にいたるまでの期間を疾患進行速度の指標とした。検討の結果、初発症状が下肢感覚障害であれば有意に急速で、排尿障害であれば有意に緩徐であった。初発症状は疾患進行の予測因子であることを確認した。また、初発症状が排尿障害である例は男女ともに若年発症の傾向があった。若年で排尿障害を呈する患者には HTLV-1(Human T-lymphotropic virus type 1)感染を積極的に疑い、抗炎症治療の対象となるか検討することが求められる。</p>

収録刊行物

  • 神経感染症

    神経感染症 25 (1), 146-, 2020

    日本神経感染症学会

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