がんにおける熱ショックタンパク質27(HSP27)のタンパク質発現とその翻訳後修飾

  • 大矢 友子
    修文大学健康栄養学部
  • 髙木 智久
    京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学 京都府立医科大学大学院医学研究科医療フロンティア展開学
  • 島 圭介
    島津製作所
  • 内藤 裕二
    京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学

書誌事項

タイトル別名
  • Expression and Post-translational Modification of Heat Shock Protein 27 (HSP27) in Cancer
  • ガン ニ オケル ネツ ショックタンパクシツ 27(HSP27)ノ タンパクシツ ハツゲン ト ソノ ホンヤク ゴ シュウショク

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説明

<p>熱ショックや低酸素,高酸素,紫外線暴露,栄養不足など様々な刺激により発現誘導される熱ショックタンパク質27(HSP27)は,細胞の恒常性を維持し,細胞の生存を促進するため,分子シャペロンおよび抗アポトーシスタンパク質として機能する.HSP27のリン酸化や糖化など翻訳後修飾やオリゴマー化などの動的変化により,細胞は生理学的機能の変化に適応し,損傷に対する保護応答を開始する.HSP27は,多くの腫瘍形成シグナル伝達経路に関与し,予後不良および治療抵抗性に関連する侵襲性の強いがんで過剰発現される.がんの発症や進展におけるHSP27のタンパク質発現とその翻訳後修飾による機能発現制御機構について最近得られた知見も含めて概説するとともに,化学療法抵抗性を克服する新しい戦略として開発が進んでいるHSP27を標的とした治療法を紹介する.</p>

収録刊行物

  • Thermal Medicine

    Thermal Medicine 36 (1), 1-24, 2020-03-15

    日本ハイパーサーミア学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (6)*注記

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