ギラン・バレー症候群様に発症したヒトアジュバント病の1例

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タイトル別名
  • A case of human adjuvant disease with clinical features of Guillain-Barré syndrome

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説明

<p>症例は69歳女性.50年前,美容目的で両側乳房にシリコンインプラントを注入した.入院16日前から両下肢の異常感覚と筋力低下を自覚し,その後両上肢の異常感覚と筋力低下,複視,右顔面神経麻痺が出現し当科に入院した.末梢神経伝導検査で,遠位潜時延長,運動・感覚神経伝導速度低下を認めた.ギラン・バレー症候群(Guillain-Barré syndrome; GBS)を疑い免疫グロブリン大量静注療法を行ったが改善せず,ヒトアジュバント病を考え,両側乳房の異物除去術を行った.術後,徐々に神経症状は改善し,GBS様の急性経過で発症したヒトアジュバント病と診断した.シリコンやパラフィンといったアジュバント活性を持つ体内異物のある患者が神経症状を呈した際,ヒトアジュバント病を鑑別に挙げる必要がある.</p>

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参考文献 (13)*注記

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