印旛沼における外来種コウライギギの生態と漁業被害の現状

DOI
  • 石田 奈那
    東邦大学理学部地理生態学研究室 北海道大学水産科学院水産経営経済学研究室
  • 長谷川 雅美
    東邦大学理学部地理生態学研究室
  • 尾崎 真澄
    東邦大学理学部地理生態学研究室 千葉県水産総合研究センター内水面水産研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Alien bagrid catfish <i>Tachysurus fulvidraco</i>, its life history and fishery damages it caused in Lake Inba, Japan

抄録

<p>東アジア原産のコウライギギTachysurus fulvidraco は2008 年に日本で初めて発見され, 2016 年に特定外来生物に指定された.本種による生態系や社会経済への影響が懸念されているが,その実態はいまだ明らかではない.そこで,本種の侵入が確認された印旛沼を対象に,その生息状況と水産業への影響について調査した.本研究では2018 年5 月から12 月に採捕された試料の生殖腺指数や体サイズの変動から,繁殖期が少なくとも5 月から7 月頃であると推定された.さらに漁業で混獲される個体の多くは,食品への混入リスクが高い当歳魚であることがわかった.また本種による水産業への被害の有無を明らかにするため,アンケート調査を行った.その結果,本種の鋭い棘条によって漁業者や水産加工業者が怪我をするほか,加工原料となる小魚に混入し仕分け作業が増加するといった被害が明らかになった.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825206856320
  • NII論文ID
    130007889435
  • DOI
    10.20745/izu.14.0_91
  • ISSN
    24242101
    18819559
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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