日韓中の「切る・割る」事象における語彙カテゴリー化の対照研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Contrastive Study of Lexical Categorization of “Cutting and Breaking” Events in Japanese Korean and Chinese
  • ニッカン チュウ ノ 「 キル ・ ワル 」 ジショウ ニ オケル ゴイカテゴリーカ ノ タイショウ ケンキュウ

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抄録

<p>本研究では,階層クラスター分析を用いて,日本語・韓国語・中国語の「切る・割る」事象における語彙カテゴリー化の共通性と多様性を分析した。日本語・韓国語・中国語の母語話者に対して産出実験を行った結果,語彙カテゴリー化に関わる基準として3言語に共通するのは,裁断面の予測可能性と物の特徴であった。一方で,3言語の「切る・割る」系動詞の数,意味範囲,語を区別する基準には違いも見られた。このことから,動詞の語彙カテゴリー化には人間共通の認知や知覚による普遍性が見られる一方で,各言語の文字体系,形態統語的特徴,物の分類様式などにより,動詞の語彙カテゴリー化のあり方が異なることがわかった。</p>

収録刊行物

  • 言語研究

    言語研究 158 (0), 63-89, 2020

    日本言語学会

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