3次元積層SiPを用いたマルチコアシステムのためのサイクルアキュレートシミュレータCubeSimの開発

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タイトル別名
  • CubeSim: A Cycle Accurate Simulator for Multicore System with 3D SiP

抄録

近年,IoTデバイスや組み込み機器で要求される機能,性能,インターフェースが多様化している.これを,単一のSoC (System On a Chip)で解決するのはコストの観点から現実的ではない.そこで,複数のLSIチップを3次元積層技術で組み合わせるSiP (System In a Package)が注目されている.特に,TCI (Thru-Chip Interface)と呼ばれるチップ間無線通信技術による積層システムは用途に応じて多様なシステムを構築できる.このようなシステムの評価を行う場合ハードウェア記述言語を用いたRTLシミュレーションでは所要時間が長く,積層されるアクセラレータやシステム全体の設計を最適化するのが困難であった.また,時間のかかるRTLシミュレーションではアプリケーション開発におけるデバッグが非効率化してしまう.そこで,本研究では積層システム向けのサイクルアキュレートシミュレータCubeSimを開発した.プロセッサのキャッシュサイズなどをパラメータ化したことによって,システムの設計探索を可能にした.CubeSimは積層アクセラレータ用の抽象クラスを提供し,動作をシミュレートする最低限のコードで,システムの評価を行うことができる.評価の結果,CubeSimは商用のRTLシミュレータと比較して最大で234倍高速にシミュレーションを行うことが可能となった.更に,実チップ化されている2種類のアクセラレータをCubeSimに組み込み,システム全体の評価及び設計探索を行った.システム構成の変更により最大で約38%のエネルギー削減が期待できると明らかにした.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390006050800424064
  • DOI
    10.14923/transinfj.2020pdp0046
  • ISSN
    18810225
    18804535
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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