一時預かり担当保育者はどのように子どもの情緒を安定に導くのか?

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  • 加藤 望
    愛知みずほ短期大学現代幼児教育学科

書誌事項

タイトル別名
  • How Do Temporary Daycare Teachers Lead Children's Emotional Well–being?
  • 一時預かり担当保育者はどのように子どもの情緒を安定に導くのか? : 「抱っこ」の判断を巡る専門性に着目して
  • イチジ アズカリ タントウ ホイクシャ ワ ドノ ヨウ ニ コドモ ノ ジョウチョ オ アンテイ ニ ミチビク ノ カ? : 「 ダッコ 」 ノ ハンダン オ メグル センモンセイ ニ チャクモク シテ
  • A Focus on the Professionalism of “Hug and Cuddling”
  • 「抱っこ」の判断を巡る専門性に着目して

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抄録

一時的または断続的に利用される一時預かり事業では,子どもは不慣れな保育環境や親しみが浅い保育者,流動 的な友人関係の中で過ごすため,情緒が安定しない場合もある。そのため一時預かり担当保育者には,子どもの 情緒を早期に安定へ導く専門性が必要となる。本研究では,一時預かり担当保育者が,保育の中で情緒が安定し ない子どもを「抱っこ」する際の判断と,その背景にある専門性の一端を明らかにする。研究方法では,トービ ン(1988, 1989)の Video– cued Multivocal Ethnography を使用した。一時預かり事業で行われる保育を動画撮影し, 後日,それを視聴しながら保育者へのインタビューを実施した。収集したインタビューデータについては,質的 データ分析の手法である Steps for Coding and Theorization(SCAT)を使用して分析した。その結果,一時預かり 担当保育者は子どもの情緒を安定に導くために,①子どもの家庭文化に保育方法を合わせること,②子どもの選 択による緩やかな担当制をとっていること,③子ども理解と自らの保育の意図を言語化し,同僚に伝えながら保 育を営んでいることが明らかとなった。

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