奄美ブラッドローテーション:離島の中核病院における血液製剤利用に対して複数の連携医療機関が支援を行う運用の研究

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  • AMAMI BLOOD ROTATION: APPROACHES FOR EFFICIENTBLOOD PRODUCT USE AT A CORE HOSPITAL ON A REMOTE ISLAND WITH SUPPORT FROM SEVERAL COLLABORATIVE MEDICAL INSTITUTIONS

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説明

<p>2018年3月末で奄美大島における血液供給業務委託が廃止され,島内の血液廃棄率が上昇した.「奄美ブラッドローテーション(BR)」は鹿児島県内で血液使用量の多い本土の連携4医療機関,鹿児島県赤十字血液センターおよび鹿児島県立大島病院との間で,血液搬送冷蔵庫(ATR)を用いて血液の品質を保証することで血液の返品再出庫を可能とし,廃棄血を少なくする取り組みである.2単位O型赤血球製剤5本入りのATRが,1週間に1回血液センターから出庫され,大島病院で使用されなかったATR内血液は返品され連携4医療機関に再出庫される.今回我々が奄美BRで得られた結果について検討した.</p><p>BR開始後,大島病院のO型赤血球廃棄率は31.3%から3.7%に低下した.連携4医療機関へ再出庫された血液の廃棄率は0%で,非BR赤血球廃棄率はBR開始前が0.12%,開始後が0.9%であった.初期導入費用は約170万円,1回のBR往復搬送費は空路で2.8万円,海路で0.3万円であった.</p><p>奄美BRは安全・安心を担保しながら大島病院のO型赤血球廃棄率を低下させた.連携4医療機関においてBR血の廃棄はなかった.</p>

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