重度免疫不全マウスを用いた心筋梗塞モデル作製
書誌事項
- タイトル別名
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- Myocardial infarction model in severe combined immunodeficiency mice
説明
<p>【背景】心筋保護剤の薬効試験あるいは心臓における再生医療の評価は、心筋梗塞モデルを用いて心機能データや心筋梗塞サイズを評価している。心筋梗塞モデル動物はイヌ、ブタあるいはラットを用いる場合が多く、ラットより小さい動物での経験は少ない。そこで我々はC57BL/6Jマウスで心筋梗塞モデルを作製し、心エコーによる心機能の測定を試みた。次に、免疫不全マウスを用いて心筋梗塞モデルを作製し、C57BL/6Jマウスの心筋梗塞モデルと比較して、免疫機能の有無による心筋梗塞モデルの特性変化について確認した。</p><p>【方法】C57BL/6Jマウス及びNOD/ShiJic-ScidJclマウスの左冠動脈前下行枝を完全虚血して心筋梗塞モデルを作製した。モデル作製1、7、14及び28日目にイソフルラン麻酔下で心エコーによる心機能測定を行った。また、心臓のマッソントリクローム(MT)染色標本を作製し、左心室壁全体に対する心筋線維化巣の面積比(%)を算出し、心筋梗塞サイズを評価した。</p><p>【結果】C57BL/6Jマウス及びNOD/ShiJic-ScidJclマウスの心筋梗塞モデル作製群の心エコーのEF及び%FSは、心筋梗塞モデル作製1日目から正常群に比べて低値を示した。さらにEF、%FS、LVIDd及びLVIDsはモデル作製7日目とほぼ同様の値で28日目まで推移した。心筋線維化面積比はC57BL/6Jマウスで48.0±7.0 %、NOD/ShiJic-ScidJclマウスは50.2±4.5 %であった。</p><p>【考察】心筋梗塞モデルマウスの心機能変化を経時的に捉える事が出来た。また、心筋梗塞モデルの心エコーによる心機能測定及び心臓線維化面積比に免疫機能の有無による違いは認められなかった。</p>
収録刊行物
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- 日本毒性学会学術年会
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日本毒性学会学術年会 48.1 (0), P-169-, 2021
日本毒性学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390007536268925824
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- NII論文ID
- 130008073668
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可