人口減少都市における公共施設の統廃合とその最適時期の評価手法

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation method of consolidation of public facilities and its optimal timing in a depopulating city

抄録

<p>現在、日本では建築系公共施設の統廃合の必要性についての議論が活発となっている。公共施設の統廃合は都市内の人口分布を考慮して検討される一方で、統廃合を行うことで人口分布に影響を与える可能性も考えられる。このため、公共施設統廃合の費用便益分析を行う際には、将来時系列の都市内における人口分布の推計が不可欠である。そこで本稿では、公共施設の分布、年齢階層による転居地域選択行動の違いを考慮した将来時系列の都市内人口分布を推計可能な都市モデルを構築するとともに、都市モデルと費用便益分析を組み合わせて、公共施設の統廃合およびその最適時期を評価する手法を提案した。また千葉県神崎町を対象とする実証モデルを構築した上で、米沢小学校を廃止し神崎小学校に統合する統廃合を2025~2045年の5年おき各年に実施した場合の人口分布、児童数の推計、費用便益分析を行った。分析の結果、統廃合はいつの時点でも実施することが望ましく、また統廃合を行う時期は2025年が最適であることが示された。</p>

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 56 (3), 1275-1281, 2021-10-25

    公益社団法人 日本都市計画学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ