女子大学生の困窮事態における言葉かけに対する認知と喚起される感情

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タイトル別名
  • The cognitive and emotive aspects of processing others’utterances when female college students in trouble
  • ジョシ ダイガクセイ ノ コンキュウ ジタイ ニ オケル コトバ カケ ニ タイスル ニンチ ト カンキ サレル カンジョウ

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説明

本研究では,大学生活の中で生じる困窮事態において,他者から発せられる言葉かけに焦点を当て,女子大学生を対象に質問紙実験を行った。ペンを忘れて授業中に困っている場面と,悩みごとがあって行き詰まっている場面のそれぞれについて,複数の言葉かけが行われることを想定する実験刺激を作成し,言葉かけを受けたとき,話し手の援助しようとする意図をどの程度認知できるか,また,そのときに喚起される感情はどのようなものであるかについて回答を求めた。女子大学生85名(平均18.87歳,SD=0.56)に対して集団実験を実施した。その際,実験協力者を2 群に分け,それぞれ親密性の異なる2 者からの言葉かけを想定する条件を設定した。分析の結果,とるべき援助行動が明確であるペン場面のほうが,いずれの言葉かけであっても援助の意図を認知しやすいこと,親密性の低い顔見知り条件の場合は間接的な表現では意図が伝わりにくいこと,そして,悩み場面のような心理的援助を求めている場面では,親密性の高い他者から具体的な援助を表明されるとポジティブな感情が喚起されることが明らかとなった。

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