横型回転カラム式リアクターによるオイスターエキスの製造
書誌事項
- タイトル別名
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- Production of Oyster Extract by Holizontal Rotary Column Reactor
- ヨコガタ カイテン カラムシキ リアクター ニヨル オイスターエキス ノ セイ
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抄録
オイスターエキスの連続製造のため, 横型回転カラム式リアクターを用いて固定化酵素による連続加水分解を試みた. バイオリアクター用の酵素固定化担体としてシリカ質多孔体を用い, 酵素としては食品工業用プロテアーゼであるデナチームAPを用いた. まず, 担体への酵素固定化法としてGA活性化法を用い, その固定化の各段階について検討を行った. GAの酸性側及びアルカリ性側での存在状態または担体との結合様式の違いを考慮して, GA活性化pHとしてpH3と8を選出し固定化条件を検討した. その結果, pH3ではGA濃度0.5%, GA活性化時間6時間, 酵素量27500U/mlで最適となった. また, pH8ではそれぞれ, 0.15%, 2時間, 22000U/mlで最適となった. なお, いずれの場合もpH3での活性化で活性が高かったのでGA活性化pHは3とし, 酵素とのカップリング時間を16時間とした. 得られた最適条件でデナチームAPを固定化した担体を横型回転カラム式リアクターに充填し, 反応温度を50℃としオイスターペースト(2.5倍希釈)の連続加水分解を行った. その結果, カラ回転数20rpm, 担体充填率50%, オイスター充填率50%, 滞留時間2.5時間に設定することにより良好なオイスターエキスが製造可能であった. そこで固定化酵素を殺菌し, 得られた条件によりオイスターエキスの無菌的連続分解を試みたところ, 24時間連続生産が可能であった. ここで, 生成される遊離アミノ酸及びペプチドの動的変化を追跡するため「batch」, 「reactor」の2種のサンプルについてゲルろ過を行った. 2種のサンプルとも高分子画分から低分子画分への分解が認められるとともに, 「reactor」における動的変化から固定化酵素により集中的にオイスターが分解されていることが確認された.
収録刊行物
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- 九州大學農學部學藝雜誌
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九州大學農學部學藝雜誌 51 (3/4), 167-178, 1997-03
九州大學農學部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224837920128
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- NII論文ID
- 110000156474
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- NII書誌ID
- AN0005519X
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- ISSN
- 03686264
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- DOI
- 10.15017/23592
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- HANDLE
- 2324/23592
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- NDL書誌ID
- 4185322
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles