<論説>元・明交替の理念と現実 : 義門鄭氏を手掛りとして
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- 檀上 寛
- 京都大学文学部研修員
書誌事項
- タイトル別名
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- <Article>The Idea and the Reality on the Turn from the Yuan 元 Dynasty to the Ming 明 Dynasty : the case of the Yimen Zheng family 義門鄭氏
- 元・明交替の理念と現実--義門鄭氏を手掛りとして
- モト メイコウタイ ノ リネン ト ゲンジツ ギモンテイシ オ テガカリ ト
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説明
一三六八年、元末の混乱を収拾して、朱元璋は明王朝を創設した。王朝樹立の原動力となったのは、朱元璋が基盤とした江南地方の地主層であった。彼らの人的・物的支持があればこそ、明朝は成立したのである。だが、王朝成立後にとられた措置は、彼ら地主層を弾圧して、王朝権力の確立を図ることであった。五度に及ぶ疑獄事件を利用し、数万人もの地主が粛清された。しかしながら、王朝運営にとって地主層との合作は絶対前提であり、地主層全体を否定するわけにはいかない。そこに朱元璋を代表とする明朝権力の理念と、現実との相剋が生まれることになる。本稿では、金華の義門鄭氏を通して江南地主の存在形態を検討し、それが明朝の国家体制にどのように反映されているかを、元・明交替期の流れの上で捉えたい。
収録刊行物
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- 史林
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史林 65 (2), 177-207, 1982-03-01
史学研究会 (京都大学文学部内)
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390009224846148352
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- NII論文ID
- 120006597291
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- NII書誌ID
- AN00119179
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- HANDLE
- 2433/238667
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- NDL書誌ID
- 2385561
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- ISSN
- 03869369
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可