「真正な実践」のための歴史教材研究 : 中学校社会科歴史単元「藤原道長に返歌を送ろう」を事例にして

DOI 機関リポジトリ Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Study on history teaching materials for “authentic practice” : Case study of a teaching unit in junior high school social studies, history, “Let’s compose an ode in reply to Fujiwara no Michinaga”
  • 「 シン セイ ナ ジッセン 」 ノ タメ ノ レキシ キョウザイ ケンキュウ : チュウガッコウ シャカイカ レキシ タンゲン 「 フジワラドウチョウ ニ ヘンカ オ オクロウ 」 オ ジレイ ニ シテ

この論文をさがす

説明

本共同研究の目的は,研究者が進める研究における学びを,各教育における子どもたちの学びに転用・活用するために,研究者の学びを「真正な実践」として究明することである。本稿では,歴史学者が歴史学者の論文・著書を読み解くことで,「真正な実践」として研究者の学びを抽出し,それを歴史教師が行う教材研究やその開発研究にどのように応用できるのかを明らかにする。  そのため,朧谷(2012)『さかのぼり日本史⑨ 平安藤原氏はなぜ権力を持ち続けたのか』を対象とし,文章的,構造的,レトリック的な読解を行い,「真正な実践」としての研究者の学びを抽出した。そして,歴史教師である筆者がその研究者の学びをどのように活用することができるのかを考察したのち,中学校社会科歴史単元「藤原道長に返歌を送ろう」をどのように開発し,それを活用したかを説明した。  この結果,歴史教師が行う「真正の実践」のための歴史教材研究は,歴史学者の学びそのものを生徒の学びに転換することができるが,しかし,歴史教師が市民的資質を育成しようとする場合には,歴史学者の学びを反省的に生徒自身の学びへと転換する必要があることを明らかにした。

収録刊行物

  • 学習システム研究

    学習システム研究 6 13-23, 2017-03-31

    学習システム促進研究センター (RIDLS)

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ