白居易茶詩にある文人茶のスタイルと中国の飲茶文化 : 邸宅での「一碗茶」から見えるもの

書誌事項

タイトル別名
  • The Literati Style of Having Tea and its Essence Described in the Tea Poetry of Bai Juyi
  • ハク キョイ チャシ ニ アル ブンジンチャ ノ スタイル ト チュウゴク ノ インチャ ブンカ テイタク デノ イチワンチャ カラ ミエル モノ

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説明

茶を飲む行為は、その意義から見て、下位から上位へ三つの段階があると言えよう。一は喉の渇きを癒し、健康に良いものを体に取り入れることである。二は茶というものを、あるいは飲茶という行為自体を楽しむことである。「闘茶」や今の中国の「茶芸」はこれに属するだろう。三は飲茶の思想性、つまり飲茶の社会的な意義を追求することである。この点については、とくに中唐以後の飲茶を詠う茶詩に観察することができる。飲茶は仏教や道教と密接に関わっており、文人たちは道士や寺の僧侶との交遊を通じて、飲茶のもつ意義を深めた。茶を詠う詩は茶詩と呼ばれて研究されており、初唐から晩唐まで約六百首あまりある。個々の詩人の茶詩は、白居易の約七十首が群を抜いており、皎然や姚合、貫休、齊己の十首から二十首がそれに続く。……

収録刊行物

  • 中国学志

    中国学志 33 v1-v32, 2018-12-20

    大阪市立大学中国文学会

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