路面反射マルチパス環境における多周波ステップレーダの櫛形周波数分割配置と信号処理構成

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タイトル別名
  • Study on Comb-Shaped Frequency Assign and Signal Processing of Stepped Multiple Frequency Radar for Mitigating Multi-Path Fading

抄録

筆者らは,遠距離性と高距離分解能を両立する変復調方式として多周波ステップ方式を提案し,シミュレーションや検証実験によりその有効性を示してきた.一方レーダの応用の一つである車載レーダでは路面反射マルチパスフェージングへの対応が必要である.変復調方式にかかわらず目標反射信号も路面反射信号も同じ信号(レーダ分解能に対し距離,角度,速度が同じで位相のみ異なる)として計測されるため,その位相関係によってはフェージングが発生する.同問題への対処法としてこれまでに,複数アンテナを用いた空間ダイバーシティ及び周波数が離れた複数バンドへ最大比合成法を適用する周波数ダイバーシティが有効であることが報告されている.本論文では,上記多周波ステップ方式が周波数を切り替える方式であり周波数ダイバーシティの適合性が良いことを活用し,櫛形状の周波数アサインが可能であれば,それらの周波数間が非コヒーレントであっても同問題に対し有効な周波数活用法となることを示す.また,レーダや目標の移動による観測時間内のフェージング環境の変化への対応として観測信号全体から信号固有空間を求める従来の最大比合成に加え,IIR(Infinite Impulse Response)形式にて同空間を求める固有空間追尾法を用いた最大比合成の処理構成を提案し,車載レーダ環境においてその有効性や差異について計算機シミュレーションにより明らかにする.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390010292841481216
  • DOI
    10.14923/transcomj.2021jbp3022
  • ISSN
    18810209
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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