脱炭素社会における都市ごみ焼却施設からの温室効果ガス排出量の将来推定

  • 早崎 真也
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻
  • 大下 和徹
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻
  • 河井 紘輔
    (国研) 国立環境研究所 資源循環領域 資源循環社会システム研究室
  • 高岡 昌輝
    京都大学大学院 工学研究科 都市環境工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of Greenhouse Gas Emission from Municipal Solid Waste Incinerators toward a Decarbonized Society
  • —The Case of Kyoto City—
  • ――京都市を例に――

説明

本研究では,2050 年までの京都市の都市ごみ焼却施設からの温室効果ガス (GHG) 排出量を推計した。都市ごみ組成別の特性値分析と GHG 排出量の試算モデル構築を行なった上で,BaU (S1),ごみ減少 (S2),+バイオマスプラスチック導入 (S3),+発電効率向上 (S4),+メタンコンバインドシステム導入 (S5) のシナリオ,これらに電力 CO2 排出係数の減少を考慮したシナリオ (S1-6~S5-6) も設定し,将来の GHG 排出量を評価した。この結果,S4 までの対策で 2050 年までに GHG 実質排出量を 0 以下にできると考えられた。しかし S1-6~S5-6 では電力消費および発電による GHG 排出・削減がほぼなくなり,最も低くなった S5-6 であっても S1 比で 15.2 % 減に留まり,2050 年に実質排出量を 0 以下とするには,CO2 直接排出量のうち少なくとも 20.3 % を回収・貯留する必要があることが明らかとなった。

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (6)*注記

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