知的障がい者グループホームにおける居室サインのグラフィック制作
書誌事項
- タイトル別名
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- Sign Graphic Design in Group Home for People with Intellectual Disabilities
- In Terms of the Level of Abstraction
- グラフィックデザインの抽象度の観点から
説明
<p>近年、インクルーシブデザインへの注目から、デザインを人中心で捉える考え方が重視されている。サインは人と環境を結びつけるためのデザインであり、誰にとってもわかりやすいデザインの検討が必要である。</p><p>本研究では、サインにおけるグラフィックのデザイン条件を明らかにし、知的障害を有する人を対象とした調査手法を検討することを目的とした。そこで、知的障害を有する人が居住するグループホームにおいて、個人の居室を直裁的にわかりやすくするために、各居室ドアに設置するサインのグラフィックデザインを制作、提案した。グループホームに居住する成人知的障害者10名を対象として、主にサインにおけるグラフィックの抽象度(具象・半抽象・抽象)の好みに着目し、調査を実施した。</p><p>サインにおけるグラフィックの抽象度は具象が好まれることがわかった。提案デザインでは調査結果と周辺環境との調和を考慮し、グラフィックをデザインした。知的障害を有する人を対象とした調査では、意思をできるだけ正確に読み取るために、同じ質問を複数回することが必要である。長期的な信頼関係の有無によって汲み取ることのできる情報量が大きく変わることがわかった。</p>
収録刊行物
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- 日本デザイン学会研究発表大会概要集
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日本デザイン学会研究発表大会概要集 69 (0), 278-, 2022
一般社団法人 日本デザイン学会