一般地域住民を対象とした味覚閾値の検討―2019年度岩木健康増進プロジェクトの結果から―

  • 清水目 奈美
    弘前大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科学講座
  • 工藤 玲子
    弘前大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科学講座
  • 小濱 佑介
    ハウス食品グループ本社株式会社研究開発本部 弘前大学大学院医学研究科 食と健康科学講座
  • 川端 由子
    九州大学大学院歯学研究院口腔機能解析学分野
  • 川端 二功
    弘前大学農学生命科学部
  • 實松 敬介
    九州大学大学院歯学研究院口腔機能解析学分野 九州大学五感応用デバイス研究開発センター
  • 植村 望
    弘前大学大学院医学研究科 QOL 推進医学講座
  • 高井 信吾
    九州大学大学院歯学研究院口腔機能解析学分野
  • 山添 淳一
    九州大学病院高齢者歯科・全身管理歯科
  • 宮崎 明子
    ハウス食品グループ本社株式会社研究開発本部
  • 田口 大夢
    ハウス食品グループ本社株式会社研究開発本部
  • 平尾 宜司
    ハウス食品グループ本社株式会社研究開発本部
  • 三浦 栞
    弘前大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科学講座
  • 後藤 真一
    弘前大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科学講座
  • 佐々木 亮
    弘前大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科学講座
  • 重村 憲徳
    九州大学大学院歯学研究院口腔機能解析学分野 九州大学五感応用デバイス研究開発センター
  • 松原 篤
    弘前大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Examination of Taste Threshold for General Residents―From the Results of the 2019 Iwaki Health Promotion Project―
  • イッパン チイキ ジュウミン オ タイショウ ト シタ ミカク イキチ ノ ケントウ : 2019ネンド イワキ ケンコウ ゾウシン プロジェクト ノ ケッカ カラ

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抄録

<p> 味覚は食欲や摂食内容と関連する重要な感覚である. これまで, 味覚障害患者を対象とした味覚試験は多数報告されているが, 健常者を対象としたものは少ない. われわれは, 一般地域住民を対象とした大規模疫学調査である岩木健康増進プロジェクトの2019年度の参加者を対象に, 全口腔法により甘味, 塩味, 酸味, 苦味の閾値を調査し, データの得られた1,027名について解析を行った.</p><p> 年齢層別に味覚閾値を比較したところ, 高齢者ほど酸味と塩味の閾値が有意に上昇しており, 男女間では女性の方が全味質で有意に閾値が低かった. また血清亜鉛値の低下は必ずしも味覚閾値上昇には結びつかなかったものの, 血清亜鉛値の低下と味覚閾値上昇を来している者は高齢者で多く認められた. 検査上で味覚閾値上昇を認めるにもかかわらず味覚障害の自覚がない者もおり, 潜在的な味覚障害患者が存在することが示唆された.</p>

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参考文献 (16)*注記

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