COVID-19を併発した難治性気胸の100歳男性に対して手術を施行した1例

書誌事項

タイトル別名
  • Surgery for Refractory Pneumothorax with COVID-19 in a 100-year-old Man: a Case Study

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説明

<p>背景.超高齢者の気胸は,手術以外の治療を選択することが多い.また,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を併発した難治性気胸に対して手術を施行したという報告はほとんどない.症例.症例は100歳,男性.入所中の施設でCOVID-19のクラスターが発生し,発熱および酸素化低下を認めたため,救急搬送された.SARS-CoV-2 PCR検査で陽性,さらに胸部X線写真で右気胸を認め,COVID-19および右気胸の診断で入院となった.COVID-19に関しては軽症で,すみやかに改善し隔離は解除されたが,気胸に関しては気瘻の改善なく,肺の拡張が乏しいため,全身麻酔下に手術を施行した.その後,合併症を起こすことなく退院した.本症例は右肺に囊胞を認め,それが破裂したことが気胸の原因と予想された.COVID-19が気胸を発症する要因になるという報告もあり,COVID-19が影響を与えた可能性もある.結論.超高齢者は手術以外の治療を選択することが多いが,全身状態や合併症リスクなどを評価した上で,手術も考慮にいれる必要がある.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 44 (6), 442-445, 2022-11-25

    日本呼吸器内視鏡学会

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