Doing によって主体的に作業的存在を調和させていった一人の父親の奮闘

DOI
  • 甲斐 公規
    国東市民病院 おおいたパパくらぶ
  • 高木 雅之
    県立広島大学保健福祉学部保健福祉学科作業療法学コース

書誌事項

タイトル別名
  • One Father’s Struggle to Harmonize an Occupational Being Driven by Doing
  • A Study From an Occupational Perspective
  • ~作業的視点での考察~

抄録

近年,男性が積極的に育児に参加することが求められている.男性が父親になっていくプロセスは,育児という作業を通して起こるトランザクショナルな変化であり,父親になっていくプロセスを理解するに は,個人の経験を注意深く見る必要がある.よって本論では,父親であることに付随してトランザクショナルに拡大していった作業経験を振り返った.その結果,主体的な Doing によって,男性が理想的な父親や活動家としての Being に調和的に変容していったことが分かった.また,育児という作業が起点となり,育児を取り巻く状況的要素と有機的に交わって調和し,作業が発展しながら継続的にトランザクションを生じさせるプロセスが明らかとなった.さらに,一個人の父親の奮闘から始まった行動は,身近な集団レベルに波及し,集合体レベルでのより作業的に公正な社会づくりへとつながっていったと解釈できた.

収録刊行物

  • 作業科学研究

    作業科学研究 16 (1), 66-73, 2022-12-31

    日本作業科学研究会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390013485542882816
  • DOI
    10.32191/jjos.16.006
  • ISSN
    24344176
    18824234
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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